キルギス旅行 その2 ウルムチまでの長い一日

広州で乗り換えて、ウルムチで乗り換えるので、3回飛行機に乗る。しかしチェックインのとき、ボーディングパスはウルムチまでしか出ず。「あの~ビシュケクまでの分は?」
中国南方航空のやさしい中国人のスタッフの女性は「ここまでしか出ないようです・・・あとはウルムチの乗り換えカウンターで聞いてみてください・・・」

広州まで4時間ほど飛ぶのは真ん中の通路を挟んで3席づつのエアバス。この後全部同じタイプだった。(隣はお洒落な中国人カップル。乗客のほとどんは中国人っぽい)
コーヒーが透明のプラスティックのカップに入ってきたところがちょっと新しいかんじ。

やがて広州の町が上空に見えてきた。乗り換え時間は3時間。飛行機に遅延はないが、ここですぐターミナル内で乗り換えられるのか、入国しなければならないのかドキドキ。
降りて地上スタッフに聞くと「国内便に乗り換えですね、入国しないといけません」よく考えたら当たり前。イミグレーションに行く前に指紋登録機械というのがあってそこで”OK"というレシートをもらう必要があった。
こんなのはじめてみたが、みんな機械の使い方がわからず何度もエラーになる。ここで20分ぐらい並ばされたが、みると民族ごとにエラーになりやすい人がいるようだ。パスポートをスキャンしてから指紋をスキャンするので操作方法の説明の言語は自動的に切り替わる。日本人だと日本語で案内がはいり、30秒もかからない。全部の国の言葉を用意しているわけではないので、英語が多い。英語が母国語ではない国の人は、一応画像でも案内しているが、緊張したり、指をしばらく動かさないでじっとしてないといけないのにさっと手を引っ込めてしまったりしてエラーになる。10回ぐらい失敗した女性に「代わってくれ」とつぶやきたくなったころ、やっと空港係員が来て対応した。私のイライラをみて、前に並んでいた男性が英語で「トランジットか?自分もだ」とつぶやいたが、その男性がパスポートをかざしたら日本語で音声が流れた。最近の日本人はみな英語が自然に出てきてしかもうまくなったと思う。やっと突破して、イミグレでそのレシートを出してはんこを貰い(ここはすごくスムーズ。ダムは上流の指紋登録機でせき止められているため・・・)きれいな空港で残り時間をすごす。
気がつくとこの空港は中国南方航空だらけ。

そして日が傾きかけたころ搭乗。ウルムチに行く便は人が少ないのか、残念ながらバスで移動・・・(滑走路に出られるので、春や秋でしかも天気が良ければバスは嫌いではないのだが)
席からまどの外をみると、滑走路でスタッフがお見送り。こちらは見えていないだろうに手をふるそのマナーに感動。

この先は帰国まで、コーヒーを頼むと甘いミルクコーヒーがでた。

そしてご飯は箱詰め弁当。。キャセイもこうだった。これはてきぱきと渡せて早いし揺れの多い便では合理的でいいと思う。
ここで問題。中国で最西のウルムチは、私のiPhoneはなぜか北京より2時間ずれた、ビシュケクと同じ時間をさしている。しかしフライトスケジュールは北京と同じ。どうなっているの?!!
超不安なまま4時間をすごす。機内では映画を上映している。なんとなくストーリーはアフリカに進出した中国企業の社員が現地の内戦に巻き込まれ、現地の人たちを手を取り合って逃げたり戦ったりするようなストーリー。主役の、ちょっと団体行動をとらない感じのアウトローな中国人男性は、カンフーのように戦って現地の子供たちをかばう。彼によりそう中国人女性はボーイッシュでキビキビとしている。ドラマは人々の考え方をうつす。今は多くの中国企業がアフリカに進出している。中国の子供たちはこんな映画をみて育っているんだなあと、面白いなあと思った。中国ほどじゃないけど、土木工事などでアフリカやアジア各国でがんばっている日本企業がある。日本でもこういうドラマとかもっと作ればいいのに。
そしてやっとウルムチにつく。iPhoneは北京時間をさしている。

空港内の看板には、中国語に加えてアラビア文字の表示。ウイグル語だ。
すごい遠くに来た気分。。

国内便なので降りたらすぐ荷物を取りにいけるかんじ。おずおずとカウンターで「乗換えなんですけど・・」というと名前をチェックしてワッペンを貼られる。限定された英語で対応「外に出てください。ピックアップが来ます」


外にでると、中国南方航空の地上スタッフがジャケットを着て、大勢たっていてワッペンをみて人を仕分けしている。中国人の友達が私の旅を心配していて(私が中国語しゃべれないから)メッセンジャーで”ウルムチについた”と知らせる。状況を送ると心配し、”私に電話して地上スタッフと話させろ”と言ってくれた。さっそくそうする。地上スタッフに手振り身振りで電話にでてくれと伝える。私の電話に向かってしばらく中国語でやり取りして、電話を返してくれた。友達は”大丈夫そう”。

そして全員集めるとマイクロバスに乗せて中国南方航空の契約先エアポートホテルに連れて行かれた。同乗者たちはロシア語で話している。キルギス人だ。
宿に着くとパスポートを確認して鍵を渡された。私のパスポートにビザがないともめている。iPhoneでグーグル検索して中国語で
”我是日本人、不要ビザ”を発音させ続けて自分でも真似をして言う”ウォ・シー・リーベンレン、ブーヤオ・ビザ”
スタッフは困った顔をしていたが、やはりグーグル翻訳みたいので”Which type of visa do you need?"私はきっぱり”ブーヤオ”。
部屋の鍵を貰い部屋にいく。キルギス人の女性が私がもめている間にパンといっぱいづつ袋に入ったインスタントコーヒーを買出しにいって、袋をみせ、手招いてくれた。まず彼女の部屋にお邪魔し暖かいコーヒーをご馳走になる。手振り身振りでどうやら、海外にいる息子さんに赤ちゃんが生まれたので合いに行ったのだと言っている。孫ととったビデオを彼女のスマフォで見せてくれた。

ホテルはなかなか快適だった。

今はみなスマフォがあるのでなんとか会話ができる。21世紀だなあと思う。
(つづく)


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